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【インタビュー】熊本に恩返しをするために、自分にできることを | 上田悠久

time 2017年01月21日

【インタビュー】熊本に恩返しをするために、自分にできることを | 上田悠久

今回は大学に行きながら、熊本復興のための強い想いをもって活動している上田悠久さんにインタビューをしました。
上田さんの熊本に対する想い、そして今の活動にひもづく原体験を中心にお伺いしてきました。

熊本への強い想いから、熊本城復興のためのオンライン署名を開始

外山:今日はよろしくお願いします!まず、ワークルでやっていることを教えてください。

 

上田:今は熊本城復興のために、特にオンライン署名を中心に活動しています。
目標は10000人で、現在8000名近くの方から署名と、3000名くらいの方からコメントをいただいています。達成したら、国交省、文科省、県知事に署名とコメントをお渡しするつもりです。あとはイベントを開催して、みなさんの熊本城に関する要望を聞いて早期復興計画書、みたいな提案をしていきたいなと思っています。
最近では、熊本の人の話をもっと聞くために熊本関連のイベントにいって署名の協力をお願したり、自分の出身高校の事務局長を通じて幹部の方にお会いしたり、同窓会の会報に記事を書かせてもらったりと色々な人からお声かけいただいて動いている、という感じですね。

 

外山:10000人目標、すごいですね。

 

上田:10000人を目標としているのは、国に影響をおよぼすことのできる数字だからです。あと、2000人くらいなんですが、最近伸び悩んでいるので、最近発足された熊本城の復興を願う会とつながってより多くの熊本の人に署名をしていただきたいなと考えています。60歳以降の人たちが多くてネットとかあまりやってないので、アプローチしにくいんですよね。スマホ持ってなかったり、もちろんFacebookやっている人もあまりいないですし・・・。

 

外山:確かに、、そこに広まると10000人行きそうですよね。

ほかに熊本復興のためにどのような活動をされているんですか?

 

上田:Facebookページの運用もやっています。
地震があった夜にFacebookページを立ち上げたらました。すぐにいいねが1200件もついたので、これはやる意義があるなと思ったんです。
今は熊本城関連の情報、いまの現状の復興状況や被災した友人の声、あとは自分も月一くらいで帰ったときに集めた情報を発信しつつ、オンライン署名のお願いをしています。
他にも以前は、物品販売で50万円集めて寄付をしていましたし、今度は20人くらいで阿蘇神社から熊本城まで0泊2日で24時間かけて歩き続けるという24時間ウォークも行います。

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外山:どうして特に熊本城復興のための署名集めに力をいれているのでしょうか?

 

上田:熊本城は熊本県民の心のシンボル、心のよりどころなので、熊本城のくずれた映像を見たときにとてもショックを受けたんです。
熊本は城下町で、働く場所、遊ぶ場所も熊本城の下。そこしかないからみんな熊本城の下のことを街っていうくらい、日常が熊本城とともにあるので・・・。
その熊本城がいま崩れてしまって、復興までに50年、お金は1000万円必要と知りました。
民間の力だけでは難しいので、大きな力を動かさないといけない、国や政府に動いてもらうにはどうすればよいかと考えた結果、6月に署名活動を集め始めました。
署名なら民意の力、熊本県民の心を表すものになるのではないかなと。

 

外山:中心で動いているのは上田さん一人なんですか。

 

上田:そうですね、熊本の友人に手伝ってもらうときもありますが、メインは自分ひとりです。
現地にいないもどかしさもありますが、逆にこういう活動ができるのは東京にいる自分だからできるのかなと思っています。
8月に熊本にいったときの状況だと、避難所も閉鎖されていて、マクロ的な面でみれば復興しているように見えますが、ミクロで見れば、家に住めなくなっているし、暮らすことはできるけど、5年後10年後の将来を描けていない、という状況で強い危機感を覚えました。

 

外山:熊本への愛が行動の原動力になっているんですね。

 

上田:高校3年まで熊本に住んでいたのですが、熊本の人たちにすごくお世話になったんです。
夕飯を食べさせてもらったり、商店の人にからあげ2倍にしてもらったり、デザートにティラミスがついてきたり(笑)。
震災後に帰ったときも自分たちのことで大変なのに、自分によくしてくれて。自分は東大に通っているのもあり、熊本の人たちは自分に「日本のためにこれから頑張ってほしい」と期待してくれているので、今までいただいた恩を返していきたいと思っています。

 高校生のときから変わらない「社会のために働きたい」という軸

外山:今の活動をする前は何をしていたのか教えてください。

 

上田:熊本のために何かしたいというのは熊本地震の前から思っていました。
大学1年生のときは社会問題の解決の一つとして政策を学生に知ってほしいという想いから、GEILという7泊8日、100名で社会問題に対する政策を考える、政策立案コンテストを運営する団体に入っていました。毎年コンセプトが変わるのですが、自分たちの代は”若者と政策を結ぶ”ということがコンセプトでした。
今、社会問題に関心がある人は多いけど、実際にあまり活動している人が多くないのは、社会問題を知らないからだったり、知っている人でも社会に行動できる場がないと思っていて。
GEILでは政府という面で見てたので、1年半活動したあとは、NPOの視点から政治をとらえたいと、原田謙介さんの自主ゼミに入り、Youth Createという18歳選挙権に関する活動に関わりました。

 

外山活動の軸がずっと「社会」や「政治」など世の中に影響範囲の広いところにあるんですね。

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上田:実は最初からそういうわけでもないんです(笑)。
もともと星空とかも好きだったので、理系に進んで、宇宙工学をやりたかったんですが、進路選択の高2のとき、科学がわからなくてできなくて・・・
それで理系はあきらめて文系に進むことを決めました。ちょうどそのこと、英国貴族の本が好きで、貧困に関する本をを読んだときに、自分ってすごく幸せだし、これだけ幸せだったらほかの人に分けたい、ほかの人に貢献したいなと考えました。
それが「社会」や「政治」などに興味をもったきっかけだったと思います。
今は、自分のできるところから取り組んで、力をつけて、いつかは世界に何かできたらと思ってます。

 

外山:東大に入ったのも「大きなことをしたい」というところに理由があるのでしょうか。

 

上田:そうですね、どうせやるんだったら大きく動かせること、少し言い方を変えると対症療法ではなくて根本療法、根本的に解決できることがしたかったんです。
東大に入れば民間ではなかなか関われない組織上から変えられることもできるし、東大に受かれば自分にはそれだけの力があるってことだと思っていたので東大に入りました。
今は文科2類に所属していて、日本文学、芸能の観点から社会を見るゼミに所属しています。経済学部だと計量的なところに落とし込むのが主流ですが、自分はそれよりも行動経済学に近い「人間の価値観とか何を求めていくのか」「何を求めていくから格差ができるのか」「人間がどういう行動をしているか」を学びたいと思ってこの進路に決めました。
普通の文学や文学部というと源氏から過去や歴史のことを学ぶイメージがありますが、自分が学んでいる芸能という観点だと歌舞伎やアニメ、映画という視点からどういう社会が見れるか学ぶので、そこがおもしろいですね。
例えば、「けいおん」とか「ラブライブ」とかの研究をしています(笑)。両方とも日常を切り取ったアニメで、ほかに日常的なアニメで有名なのは「ドラエモン」とか「サザエさん」がありますが、ドラエモンやサザエさんには老人や親、先生が登場しますが、「けいおん」や「ラブライブ」には大人、先生、恋、家族もないんです。
つまり、現代ではそういうものを排除しないと日常を生み出せなくなったってことなんですよね。

 

外山:なるほど、、すごく深いですね。気になるので今度詳しく聞かせてください(笑)。
今他にもなにか活動されているんですか?

 

上田:地域活性化関連の活動を鹿児島県の長島町と群馬県の南牧村でしています。長島町の活動は井上副町長から直接お誘いいただいたもので、勉強を教えたり、大学や高校のことを教えています。
南牧村の活動も長谷川村長が角川ドワンゴに依頼して自分に話をいただき、3月に政策提言するというプロジェクトです。長島町も南牧村も月一くらいで行っています。

ワークルは第2の実家であり、日常のエネルギー源。

外山:来年就活だと思うんですが、今後のキャリアはどのように考えられているんですか。

 

上田:熊本の人の恩返しのためにも、日本のために働きたいのでファーストキャリアは公務員、特に経産省で働きたいと考えています。先週も試験を受けてきました。

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外山:熊本復興のための活動に、勉強、長島町や南牧村にも行って、資格勉強と超ハードですね。。。

ワークルに入ってよかったと思うことは何でしょうか。

 

上田:視点が広がることです。
一人でやっているとどうしても視点が、狭まってしまうので、会員が集まってプレゼンをするような場や運営メンバーとのキャリアコンサルティング、中間発表会、定例会、1on1でも気づきが得れて、自分もプロジェクトも前進できていると感じています。
あとは、ミライエの非日常な環境がとても好きです。自分が好きな漫画「3月のライオン」みたいな温かい空気があるので、一人暮らしをしている自分にとってとても大切な場になっています。
例えば、前に参加したイベントでは、キッチンでスープを味見しながら日本酒飲んで、おつまみを食べながら話したりとか、その中で三味線ひいている人がいて(笑)。すごく良い場でした。

 

外山:最後に、上田くんにとってワークルとミライエはどういう存在ですか。

 

上田:第2の実家、心から落ち着ける場、心が落ち着く場、自分に素直になれる場、親戚が増えていく場です。
月一くらいでミライエに行くんですが、普段自分が頑張れている理由の一つにもなっています。

 

上田さんの熊本城復興募金はこちらから

熊本県民の心の象徴、熊本城の早期復興を目指して!change.org

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編集後記

私は何かを一人で進めていくのが苦手なので、上田くんが募金活動をほとんど一人で頑張れている理由が気になっていました。
彼は目の前のことをすべて「熊本のため、日本のため」に選択し続け、自分の使命を果たすことを楽しんでいるような印象を受けました。

 

参考URL

熊本の早期復興 銀杏プロジェクト

上田悠久「互いの価値観が尊重され、頑張る人が報われる社会。」(会員限定)

 

(ライター外山

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